フィリピン航空の特典航空券をANAのマイルで予約することができるのをご存じですか?
航空会社が違うのにマイルが使えるの?
はい、ANAのマイルを使ってフィリピン航空の特典航空券を取ることができます。ANAですとマニラへの直行便は出ていますが、セブ直行便はありません(フィリピン航空とのコードシェア便はあり)。フィリピン航空でしたら関空からもセブ直行便が出ていますし、マニラへの直行便も羽田/成田だけでなく大阪、名古屋、福岡発着もあります。
さらに、マニラからフィリピンの地方への便も豊富なため、マニラを経由して別のエリアに行く場合も、マイルを使ってつなぎで発券することができてとても便利なんです!
正直言ってサービスレベルなど日系航空会社と比較すると劣りますが、フィリピンに行く際の利便性は高いです!
この記事では、私が実際にANAのマイルを使ってフィリピン航空の特典航空券を予約したときの失敗と教訓、注意点を説明します。
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フィリピン航空はANAの提携航空会社でANAマイル使える
ANAの加盟しているアライアンスはスターアライアンス。同じアライアンス同士であれば、他の航空会社であってもマイルを使って特典航空券を取ることができます。
フィリピン航空はこのスターアライアンスには加盟していません。
ですが、ANAと独自にマイレージ提携している提携航空会社なので、ANAのマイルでフィリピン航空の特典航空券を取ることができます。フィリピン航空のマイルでANA便を取ることもできます。
ANA以外のスターアライアンスの特典航空券を取ることはできません。
スターアライアンスには加盟していないことから、いろいろと注意が必要です。ANAマイルで初めてフィリピン航空の特典航空券を取る場合は何かと戸惑うかもしれないですね。
ANAマイルでフィリピン航空の特典航空券を予約するのに必要なマイル数
フィリピン航空で日本とフィリピンを往復するのに必要なのは何マイルでしょうか。ANAのマイルを使って予約できるフィリピン航空の特典航空券は往復のみで、片道のみでの購入はできません。
フィリピンはANAの定めるゾーン区分では「アジア1」になります。日本とアジア1の往復に必要なマイルは、提携航空会社のフィリピン航空の場合シーズンに関係なくエコノミーで2万マイルです。
次の表のように、日本から直行便でフィリピンに行く場合と、フィリピン国内で乗り継ぎをして別の場所に行く場合で必要マイル数が変わってきます。
たとえば 成田<->マニラは2万マイル、成田<->マニラ<->ドゥマゲテは2万3000マイルです。
成田からセブに行く場合も、直行便利用とマニラ乗り継ぎでセブに行くのでは必要マイル数が変わります。
往復 | 往復(フィリピン国内乗り継ぎあり) | |
エコノミークラス | 20000マイル | 23000マイル |
ビジネスクラス | 40000マイル | 43000マイル |
※2歳以上の小児も大人と同じマイル数が必要です。
これとは別に、燃油サーチャージなどの諸費用がかかります。マイルが適用される区間などの詳しい情報は、ANA公式サイトの説明ページをご確認ください。
フィリピン航空のマイルで特典航空券は取れる?
フィリピン航空にも「マブハイマイル」という独自のマイレージプログラムがあり、フィリピン航空の特典航空券を取ることができます。しかし、日本在住であれば飛行機の搭乗以外でマイルを貯めることは難しいです。
昔はフィリピン航空に数回乗ればすぐに1回無料になるくらいとても割のいいマイルだったんです。今はそれほどでもないので、よっぽど頻繁にフィリピン航空を利用する人でない限りマブハイマイルを貯めるメリットはあまりありません。
ただし、有償でフィリピン航空を利用した場合は、ANAに申請することでANAのマイルとして貯めることができます(ANAのプレミアムポイントは付与対象外のようでステータス修行には使えません)。搭乗時または事後でも登録できますので、忘れずにマイルを申請するようにしてくださいね。
ANAマイルでフィリピンの特典航空券を取得するときの注意点
今回は、ANAのマイルを貯めている人が、そのマイルを使用して提携のフィリピン航空の特典航空券を取得するケースについて説明します。
フィリピン航空の特典航空券を申し込む場合の注意点は、以下になります。
- Webからは予約できない
- キャンセル待ちできない
- ANA便との組み合わせ・ANAコードシェアは不可
- オペレーターさんがフィリピンの地域に不慣れ
- 詳細を直接確認できない
それでは、この注意点について1つずつ説明していきます。
Webからは予約できない
ANAのマイルで特典航空券を予約する場合は、フィリピン航空はウェブで手続きをすることができません。空き状況をウェブで確認することもできません。
ANAの問い合わせ窓口に電話をして、フィリピン航空の特典航空券を予約する旨を伝えて予約してもらいます。
これが結構面倒です。
(通常、電話予約の場合は発券手数料が別途かかりますが、フィリピン航空はウェブでの予約ができないため無料になります。)
希望の日付と便に空きがあるかどうかは電話して確認してみないとわかりません。候補のパターンをいくつか考えておいてから電話しないと、再度かけ直すことになってしまいます。
ANAプレミアムメンバーやANAカード会員は、専用の受付番号があります。
キャンセル待ちはできない
ANAのように予約が空いていない便をキャンセル待ちすることはできません。
利用したい便に空きがない場合は日程や予定を変更して空いている便を取るか、日を置いて何度も電話して空きがないか確認するしかないのです(便の変更は無料でできます)。
ANA便や他のスターアライアンスの便との組み合わせは不可
フィリピン航空の特典航空券はANAからだと往復でしか取れません。片方だけをANA便にするような取り方はできませんし、マニラまでANAで行って、マニラからの乗り継ぎをフィリピン航空という組み合わせでの取り方もできません。
またANAとのコードシェアをしているフィリピン航空の便だとしても、ANA側のコードシェア便だと特典航空券としては取れないんです。
フィリピン航空側のコードシェア便は、ANAからの特典航空券としても取得できません。
ちょっと複雑ですが、同じANAのマイルを使うにしても、フィリピン航空のコードシェア便はフィリピン航空側から、ANAのコードシェア便はANA側からしか取れません。ANA側から取った場合は、フィリピン国内線の乗り継ぎ便はマイルではなく有償で購入する必要があります。
スターアライアンス加盟の航空会社同士であれば、複数の航空会社を組み合わせることができるのですが、フィリピン航空は提携航空会社なので扱いがちょっと違うんですね。そのため、フィリピン航空のみの組み合わせしか許可されていません。
オペレーターさんがフィリピンの地域に不慣れ
電話で対応するのはANAのオペレーターです。そもそもANAはフィリピンに関してはマニラ便しかないので、それ以外の地域には馴染みがない可能性があります。
「セブ」や「マニラ」であれば問題ありませんが、私が「タグビララン」と「ドゥマゲテ(ドゥマゲッティ)」の便を予約したときは、「た、タグ?タグラ???」、「ドマゲ?何ですか?」と聞き返されてしまいました。
これ、意外と盲点ですよね。そして説明するのが地味にめんどくさい。
最近ではオペレーターさんとのやり取りも慣れてきたので、一発で伝わらないときは「DGT」(ドゥマゲテ)、「TAG」(タグビララン)など、アルファベットの短縮名で伝えるようにしています。
その方がすぐに通じますよ。
空席状況など詳細を直接確認できない
フィリピン航空関連のANAマイルでの予約は、基本的に電話でしかできませんし、その電話でも込み入ったことになるとフィリピン航空の方に電話する必要があります。
たとえば、私はANAに電話して予約したときに無料座席の指定はできたのですが、通路側は有料だったので指定できませんでした。通路側座席の指定や座席の変更についてはフィリピン航空に直接連絡するよう言われました。また、キッズミールについてもリクエストベースで受け付けるが確約はできないとのこと。
機体の種類や座席のレイアウトについても、ANA側では把握していないようでした。
このようにちょっと込み入った質問やリクエストをすると、他社のことなのでフィリピン航空に連絡をと言われてしまうことが多く、一度の電話で解決できないことが多かったです。
コロナによるキャンセルの対応も、ANAでは受け付けるが座席指定(有料)の料金の返金はフィリピン航空に問い合わせるようにと言われてフィリピン航空にかけなおしました。
ANAマイルでフィリピン航空の特典航空券を取得したときの私の失敗談(子連れ旅行は注意!)
最終的にはANAのマイルでフィリピン航空の特典航空券を取ることができたのですが、失敗や大変だったことがあります。
ANAとフィリピン航空でたらい回し
キャンセルして取り直したり、子供の特典航空券だけ後で追加で取ったり、便を変更したり、中継地点で24時間を超えた滞在をしたり、、、何度も電話して例外的な処理をたくさんしてもらいました。
他の航空会社の手続きのため、ANAのオペレーターさんは、ちょっと込みいったことになると分からないので、確認に時間がかかったり電話のかけ直しになったりしました。
また、ANA側では対応できないのでフィリピン航空に電話するように言われ、フィリピン航空に電話するとANAに聞くように言われるなど、何でも電話をかけ直さなければいけなかったのがかなり大変でした。
電話が混雑しているとつながるまでかなり待ちますしね。
子供の航空券だけ取れないかもしれない事態に!
そして、これ以外にも私が失敗したことがもう1つあります。
それは、3人の特典航空券をバラバラに取ってしまったということです。
空き状況を確認するために予約センターに電話したところ、残りの席がわずかだということがわかり、焦った私はまずは2人分だけ先に予約してしまいました。この時は、まだ3人分のマイルが手元になくて、ちょっと足りない分をかき集めているところでした。
と軽く考えてしまったのが間違いでした。
子供と一緒のときは、全員分一緒に取らないと結構ややこしいことになってしまいます。フィリピンには15歳未満の子供は保護者がいないと国際線に搭乗できないというルールがあり(特別な手続きが必要)、子供の分は航空券の単独購入ができないからです。
たとえば、エクスペディアなどの格安航空券のサイトに確認したところ、子供の分だけの購入は不可でした。
フィリピンに詳しい旅行代理店に問い合わせたところ、確保済みの航空券の予約番号を伝えれば子供だけでも購入することは可能と言われました。
ただ、その場合だと結果的に割高になってしまいますし、それぞれの購入ルートが違うと座席の指定や変更が生じた際など、後々やっかいなことになりそうです。
焦るあまり早まって2人分だけ先に予約してしまったのは大きな失敗でした。
幸いにも残りの1人分が溜まった時点で空きがあったので、なんとか全員マイルで購入できましたがちょっと危なかったです。
(予約番号は分かれました)
フィリピン航空の特典航空券は予約後も注意が必要
実は、フィリピンへの出発直前、飛行機に乗れないかもしないという事態に遭遇しました。こんなミスするのは私だけかもしれませんが、念のため注意してください!
フィリピン航空の良いところ
いろいろ厄介なことを書いてきましたが、むしろフィリピン航空にはメリットもあり、私は今までのフィリピン旅行では結構フィリピン航空を利用してきました。
日本のキャリアのようなサービスレベルを求めるとがっかりしてしまうかもしれませんが、大きな不満を感じたことはないです(確かに機体は少し狭いし、サービスレベルも日本の航空会社と比べるとアレです。。。座席にモニターが付いていない便もあります。)
重量制限が厳しくない
国際線であればエコノミーでも預けられる荷物は1人あたり23kgx2個です。LCCと比べると余裕がありますね。
ダイビング器材の持参のない普通の旅行であれば十分です。チェックイン時に予想外の超過料金を払う心配がないのはいいですね。
ただし、フィリピン航空でも国内線は重量制限が厳しいんです(10キロまでなど)。その場合でも、国際線とつなぎの航空券を取っていれば、国際線の重量制限が適用されます。これは大変便利です!
フィリピン行きや国内線が豊富
日本国内からセブへの直行便があるのは、LCC以外はフィリピン航空のみです。
ANA、JALでセブに行こうとするとマニラで乗り変えなくてはいけません。
また、マニラからフィリピンの別の場所に移動する必要がある場合もフィリピン国内の便が豊富なので、同じフィリピン航空会社を利用することができます。
ただ、最近の発着ターミナル変更により、マニラでは国内線乗り継ぎにターミナル移動が必要になってしまいました。それでも、フィリピン航空の乗客専用のシャトルバスサービスがありますので、他の航空会社の乗り継ぎよりは少しは移動が楽です。
また、フィリピン航空同士での乗り継ぎをつなぎで発券していると、万が一遅延などで乗り継ぎできなかった場合も保証してもらえます。遅延が日常茶飯事のフィリピンでは、これは結構安心です。
ちょっと注意が必要な点はありますが航空券の値段を押さえられるし、遅延などの場合も対応がしっかりしているという安心感もあります。
ANAマイルを使える人はこの方法を検討してみてください!!!