この記事では、フィリピン留学の具体的な方法について説明します。
「フィリピンに親子留学をする」という場合、その方法は大きく分けて3つあります。
- 英語学習者向けの語学学校に入る
- 語学学校経由で現地校に通う
- 子供を現地の幼稚園・学校に直接入れる
- 合わせ技: 語学学校に通ってから現地校通学に切り替える(1→3)
1.英語学習者向けの語学学校に入る
短期の場合は、フィリピンにある外国人向け語学学校の親子で入るのが一般的です。
1週間からOKの学校もあるので、働いていても有給休暇を利用して留学することができますね。
留学エージェント経由で語学学校に申し込むか、学校に直接申込みを行います。
親子留学ですと、親も子も学校で授業を受けます。
親がレッスンを受けている間、赤ちゃんや小さい子はベビーシッターさんか託児所で見てもらいます。
語学学校の特徴
- マンツーマンレッスンが多い
- 子供向けレッスンが充実
- 平日3食付き・掃除洗濯付きの学校が多い
- スパルタ校、セミスパルタ校など学校によって特徴あり
欧米の語学学校はグループレッスンが基本ですが、フィリピンは人件費が安いため、マンツーマンレッスンが多いです。
子供向けのカリキュラムやコースも豊富ですし、子供好きな講師が多いので、遊び感覚で楽しくレッスンを受けることがでます。
またフィリピンの語学学校では3食の食事付きで、洗濯や掃除もしてくれるのも嬉しいですね。
滞在先は学校の寮(ドミトリータイプ、コンドミニアムタイプ、コテージタイプなど)が多く、提携しているコンドミニアムやホテルに滞在するところもありますので、お好みに応じて選んでください。
親がしっかり勉強したい場合は、ぎっちりレッスンを詰め込んだスパルタ校もありますが、親子留学ですと勉強第一優先の超スパルタはあまり向いていません。
お子さんがある程度の年齢になると、セミスパルタも可能ですが、親子留学メインだとそれよりゆるめのところが多い印象です。
語学学校入学のメリット
日本人が多い学校では日本人スタッフが常駐しているため、留学生活において全般的なサポートを受けることができます。
寮は安全な場所にあるため、治安面でも安心です。
特にトラブルや子供の体調不良の際は心強いです。
食事が用意されたり、自習室があったり、親が勉強に集中できる環境です。
他にも生徒さんがいるので生徒同士の交流があり、大人の目がたくさんあり、ワンオペになりません。
他の家族と仲良くなったり、助け合うこともできます。
夏休み期間など子供が多い時期だと、子供同士で仲良くなって遊ぶこともできます。
語学学校入学のデメリット
日本人が多い学校ですと、授業時間以外の生活の会話が日本語になってしまいます。
授業以外の時間も英語だけで過ごすルール(EOP: English Only Policy)を採用している学校もありますが、なかなか難しいですよね。
子供同士の会話も日本語になってしまい、現地の子供とふれ合う機会があまりありません。
娘は留学途中からフィリピン人の子と仲良くなりたい!という気持ちが沸いてきたようで、モールのキッズエリアなどで「一緒に遊ぼう!」と声をかけて遊んでいました。
本人次第なところはありますね。
また、トータルサポートを提供する語学学校は現地の学校より料金が高めになりますが、長期の留学になればさらにトータルの料金が膨れ上がります。
2. 語学学校経由で現地校に通う
短期だけど現地の幼稚園や小学校に子供を通わせたい!という場合は語学学校経由で通うパターンがあります。
親は語学学校で英語の授業を受け、子供は語学学校の滞在先から提携先の現地小学校・幼稚園に通います。
子供は現地校のみに通う場合もありますが、語学学校との併用パターンが多いです。
留学期間の最初の方は語学学校で英語をしっかり勉強し、後半は現地校に通うケースや、1日の半分を現地校に行き、半分を語学学校のレッスンを受けるというケースもあります。
語学学校と現地校の2校に通う場合は、後で詳しく説明するSSP(特別就学許可証)も2つ必要になります。
語学学校から現地校に通うメリット
現地校に通う一番のメリットは、フィリピンのお友達ができるということです。
また、日本とは違うフィリピンの学校生活を体験できることも、子供にとって良い経験になります。
短期の場合は英語で授業を受けることで英語力を向上させるというよりは、お友達とコミュニケーションできるようになりたいという帰国後の英語学習の刺激になるということの方が大きいです。
娘も現地校で仲の良いお友達を作り、最後の日にはがんばってお手紙を書いて学校に持って行きました。
先生がそのお手紙をみんなの前で読んでくれたそうで、本人にも良い経験になりました。
語学学校から現地校に通うデメリット
現地校通学はとても魅力的ですが、子どもにとっては日本語が通じない環境に突然放り込まれることになるため、子供の性格によっては向いていないかもしれません。
英語がまったくできないと、先生の言っていることもわからず辛い状況になってしまいます。
学年が上がると授業内容も難しくなるので、年齢が上がればそれだけハードルが高くなります。
私が子供を現地校に通わせて感じたことは、短期ですと正式な入学ではないので、学校でもビジター扱いのような感じでした。
難しい授業やテストのときは、別のアクティビティをするなど、本当の意味での現地校体験にはなりませんでした。
それでも良い経験になったと思いますし、フィリピンの学校がどんなものか体験してみるというスタンスで捉えると有意義なのではないでしょうか。
また、語学学校からの短期の通学を受け入れている学校は限られているため、夏休み期間などは日本の生徒も多くなる場合があります。
せっかく現地校通学を選択したのに、日本人の子同士で過ごしてしまうという可能性もありますので、事前に語学学校にしっかり確認してください。
3. 現地の学校に直接入る
語学学校を介さず、直接現地の学校に子供を入れます。
いわゆる教育移住として長く滞在する場合はこのケースになります。
この場合は、住居は自分で手配し、現地校とのやりとりも自分で行います。
小学校以上はだいたい入学試験があり、英語以外の科目も出題されます。
入学手続きや申請など、すべて自分でやることになるため手間も時間もかかります。短期留学ではハードルが高く一般的ではありません。
ただし、留学エージェント、現地サービス、語学学校などが、申込みや手続きの代行、住まい探しのサポートをしている場合もあります。
ここまで来ると「留学」というよりは「移住」ですね。
ですので本当の意味での「海外生活」となります。
他の生徒と同じように授業やテストを受けたりといった学校生活を送りますので、子供も高い英語力が必要です。
現地での生活がスタートしたら、基本的にすべて自力で生きていく必要があります。
合わせ技: 語学学校に通ってから現地校通学に切り替える(1→3)
これ以外にもう1つ、長期の場合はまず語学学校に1~3ヶ月程度入り、卒業後、直接現地校に通うスタイルに切り替える方もいます。
語学学校に滞在しながら親も子も英語力をつけつつ、住む場所や学校を決める方もいらっしゃいます。
語学学校に通ってから現地校生活に切り替えるメリット
現地校の入学試験対策コースのある語学学校もありますので、英語力に自信がないお子さんは、まずは語学学校で英語力をつけてから試験に臨むことができます。
親も、生活に必要な英語力をつけるため、身の回りの不安のない状態で勉強に集中できます。
語学学校にいる間に現地の生活に慣れてから、住まい探しや学校探しなど生活の基盤を築くことができます。
語学学校に通ってから現地校生活に切り替えるデメリット
語学学校はそれなりに費用がかかりますので、最初は割高になります。
最後に
これまでご説明したほうに、フィリピン親子留学には主に3つの方法があります。
留学(移住)期間が長くなる場合は、自分たちで住まいを借りるほうが安くなります。
しかし、トラブルの対応、家事、学校対応をすべて自分たちで行わなくてはいけなくなるため、親自身の英語力も必要になります。
家政婦さんやベビーシッターさんも、いい人が見つからなかったり、すぐやめてしまったりなど、語学学校に留学するより大変なことが多いことは覚悟したほうがいいですね。
それを避けるため、ずっと語学学校に滞在する方もいます。
また、長期の場合にはビザの延長など必要となる手続きも増えます。
手続きや注意事項に関しては、以下の記事を参照してください。